No.5-ソフトウェア開発委託契約成立の認定と契約書の存在

Q 当社は、ソフトウェア開発委託契約に関して都内の会社と基本契約を締結しており、その契約において個々の業務の成立については別途個別契約を締結することになっていますが、煩雑なことを理由として書面によるやり取りはしておりません。このような対応だと何か問題はありますか?

A
IT業界においては、口頭で契約成立させるケースが多いと言われておりますが、契約書、発注書又は注文書等が交付されていないことを理由として、裁判上、契約成立が認められなかったケースがあるため、契約締結に際しては必ず書面を作成すべきといえます。

特に、書面による発注がないまま、費用と人員を投入してソフトウェアやシステムの開発を行ったところ、後から発注が中止となった場合です。

このようなケースだと、そもそも開発委託契約が成立したのかどうかが問題となり、一般論として口頭でも契約は成立するものの、契約書がない=証拠がないと捉えて、裁判の運用上、契約が存在しないと扱われる可能性が高くなります。

そうすると、受託者の方は発注者たる委託者へ報酬請求できなくなってしまい、結果として無駄な投資を行ったことになります。

その意味で、業務を受注する際は都度、何かしらの書面を取り交わすことが大事といえます。




 
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