No.24-業務委託契約書と完全合意条項

Q 業務委託契約書の条項中に完全合意条項というものを設けたいと相手方から提案を受けていますが、そもそも完全合意条項とは何ですか?

A
完全合意条項とは、「メモ、議事録又は口頭等により特定の事項について合意がなされていても、それが本題の契約書に記載されていなければ、契約の効力に影響を及ぼさないとする条項」であり、本題の契約書と違う特約が別にあった等と主張できなくなります。もし、特約を明確に契約上の効力として生じさせたいのであれば、契約書に記載する必要があるということです。

特に契約交渉期間が長く、その間に一部分について合意が成立している場合があり、現在その効力はどのように取扱われるのかについて疑義が生じるため、最終段階で締結される本題の契約書を確定的な合意とするものです。

なお、前述のとおり、完全合意条項は契約交渉過程で合意が得られた事項を契約書に記載しないと、その事項については合意がなかったものと扱われます。

このように完全合意条項は当事者に与える影響が大きいといえ、特に対等関係のない当事者間同士でこの完全合意条項を定めると弊害が大きいといえます。

そのため、たとえ完全合意条項を定めても、大手企業と中小零細企業間の契約等では、対等関係がないものとして、当事者間の衡平を著しく損なうものと評価される場合があります。


 
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