No.16-製造委託契約と不合格品が滅失した場合の取扱い

Q 製造委託契約において、製造業者が納入した目的物が不合格となり、買主が保管していたところ、不運にもその不合格品が滅失した場合、どのように取り扱うと、製造業者にとって有利となりますか?

A
納入した目的物が不合格となり、所有権移転時期を検査合格時としていた場合、所有権は買主に移転せず、製造業者がその不合格品を引き取ることになります。ただ、製造業者がその不合格品を引き取るにしても、その引き取りが行われるまで、一定期間買主が保管せざるを得ません。

もし、買主の不注意で不合格品が滅失した場合、製造業者としては買主に対し容易に債務不履行責任を追及できれば望ましいといえます。

この点、買主の保管義務をどのレベルで捉えるかにより、債務不履行責任の追及が容易になったり、難しくなったりします。買主の保管義務のレベルを「善管注意義務」とした場合、高度な保管義務が課されていることになるため、製造業者としては、債務不履行責任を追及しやすいといえます。

反対に、「自己の財産に対するのと同一の注意義務」を買主の保管義務のレベルとした場合、限られた保管義務となるため、債務不履行責任を追及しずらくなります。

したがって、製造業者としては、製造委託契約書作成時には、不合格品の取扱いに関する条項において、買主の保管義務を善管注意義務とすべきといえます。




 
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